賃貸の先行申し込みについて、徹底解説!
「気になる物件があるけど、まだ内見できない」など、困った経験はありませんか?
そんなとき、「先行申し込み」ができればお悩みは解決できます!
先行申し込みのやり方から注意点、「先行契約」との違いなどを説明します!
インターネットや検索アプリで良い物件を見つけると
「はやく内見に行かなきゃ!」と焦りますよね。
しかしその物件が「退去予定」や「建築中」で内見できなかったり、
「引越し先が遠方」のため、すぐに内見に行けないこともあるかと思います。
そんなときに頭をよぎるのが
「先行申し込み」や「仮押さえ」という言葉。
もし内見する前にすぐ物件を確保出来たら…
本決定ではないけど押さえられたら…
便利そうですよね。
でも、具体的な内容ややり方については
あまりイメージできない方が多いのではないでしょうか。
この記事を読めば
「先行申し込み」「仮押さえ」「先行契約」などの先行手続きを
完全に理解することができます。
あなたの部屋探しにおいて
この”3種の神器”を知る知らないでは
戦闘能力に大きな差が生じます。
ぜひ最後までお読みになって
良い物件を掴む可能性をグッと引き上げてくださいね!!!!
業界歴10年・契約実績1000件越えの現役宅建士がお答えします!
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【先行手続きは大きく分けて3種類】
賃貸の先行手続きは、大きく分けると下記の3種類です。
|
大家の同意
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内見後のキャンセル
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先行申し込み
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有り
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可
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先行契約
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有り
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不可(違約金を払えば可能)
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仮押さえ
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無し
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可(無断)
|
それぞれ詳しく説明していきます。
「賃貸は「申し込み=物件確保」となります。
それを前提として、ここから先をご覧くださいね」
【先行申し込みとは?】
「退去前」もしくは「建築中」で内見ができない物件に対して
『内見する前に”申し込み”をすること』をいいます。
【退去前は基本的に内見不可?】
まだ前の入居者が住んでいる物件は、基本的に内見はできません。
「退去手続きは1ヶ月前まで」というルールが一般的なので
募集開始から1ヶ月後に前の入居者が退去する物件が大半です。
そして後日内見をしますが、なんと
それで気に入らなければキャンセル可能
という、借り手にメリットしかない方法なのです!
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「前述のとおり賃貸は「申込=確保」なので
本当に親切な制度ですよね。」
他の人に数日間横取りされることなく、
なおかつ、お金もかからずキャンセルもできるのです。
しかしこれは先方の同意
つまり「大家(もしくは委託されている管理会社)の同意」が必要になります。
全物件できるわけではありませんので、
ご注意くださいね。
【賃貸の登場人物を知ろう】
部屋探しにおいての登場人物。
これを把握しておくことで、一気に全体が見えるようになります。
下の図をご覧ください。
「所有者(しょゆうしゃ)」
その土地・建物の所有権を持っている人(or法人)のこと。
契約書の一部分に載るだけで賃貸契約中にやり取りすることはないので、あまり気にしなくて良い。※図にもいません。
「貸主(かしぬし)」
いわゆる「大家」とか「オーナー」と呼ばれる人のこと。
所有者と同一な場合が多い。
「管理会社(かんりがいしゃ)」
その物件の「客付け」「管理」を任されている会社。
入居後のやり取りは管理会社と行うことが大半。
「仲介業者(ちゅうかいぎょうしゃ)」
貸主と管理会社から情報を貰い、一般の顧客に紹介して客付けをする会社。
あくまであいだに入るだけなので、自社物件は持っていないことが一般的。無数に存在する。
「借主(かりぬし)」
部屋を借りる人(法人)のこと。
皆さんは契約書上の「借主」に該当します。
やりとりしている相手が「貸主」「管理会社」「仲介業者」のどれに当たるのか。
それを把握するだけでも、状況把握するのに役立つと思いますよ!
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【先行契約とは?】
「退去前」もしくは「建築中」で内見ができない物件に対して
『内見する前に”契約”をすること』をいいます。
つまり大半は内見前に契約手続きを完了することになり、
内見後にキャンセルする場合「違約金」が発生します。
違約金の金額は契約内容によりますが、
おおよそ「賃料の1ヶ月相当額」です。
【仮押さえとは?】
最後にみなさんからの質問でいちばん多い
「仮押さえ」について。
上の図のとおり仮押さえは
『借り手が大家に無断で勝手にやること』
です。
つまり
「本申込です」とウソをついて申込(確保)をして、
なので「退去予定」とか「建築中」で内見ができない物件じゃなくても、
仮押さえはやろうと思えばどの物件でもできます。
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【メリットデメリット】
それぞれのメリット・デメリットを
各手続きごとに説明していきます。
【先行申し込みのメリット・デメリット】
「メリット」
・すぐ確保ができる
・キャンセルができる
・他の物件を検討することができる
「デメリット」
・できる物件が限られている
・「契約します」という他者が現れたとき、横取りされる可能性がある
【先行契約のメリット・デメリット】
「メリット」
・すぐ確保ができる
・他者に取られることはない
「デメリット」
【仮押さえのメリット・デメリット】
「メリット」
・すぐ確保ができる
・キャンセルができる(無断)
・どの物件でもできる(内見できる物件でも)
「デメリット」
・信用を失う可能性がある
【やり方・手順】
基本的なやり方と手順は以下のとおりです。
①退去予定・建築中で希望物件を見つける
↓
②不動産屋に「先行申し込み」が可能か聞く
↓
③申し込み手続きをおこなう
↓
④確保完了、審査に入る
↓
⑤審査通過する
↓
⑥退去後or完成後、内見をする
↓
⑦気に入ったらそのまま契約。気に入らなければキャンセル。
①退去予定・建築中で希望物件を見つける
↓
②不動産屋に「先行契約」が可能か聞く
↓
③申し込み手続きを行う
↓
④確保完了、審査に入る
↓
⑤審査通過
↓
⑥契約手続き、契約金の支払い
↓
⑦(必要であれば)入居前に内見
↓
⑧鍵受領、入居へ
①(内見可否問わず)希望物件を見つける
↓
②本確定のふりをして、申し込み手続きを行う
↓
③審査に入る
↓
④審査通過(前後することはある)
↓
⑥内見をする
↓
⑦気に入ったらそのまま契約。気に入らなければキャンセル。
※内見後に申し込みをすることもある
【注意点・コツ】
先行手続きに関する注意点は以下のとおり。
先行手続きの注意点『まとめ』
「先行申し込み・先行契約」の注意点
- 探し続けるように
- 本申込のつもりで
- 基本は1件
- 大家(もしくは管理会社)の同意が必要
- 審査があるから必ず入居できるわけではない
- 同じ物件の別号室で内見可能な部屋がないか聞く
- 室内写真やGoogleストリートビューなどで、分かる範囲は確認する
- 同じ広さ、似てる間取りの物件を内見してみる
「仮押さえ」の注意点
- 大家の気持ちを考えるように
- 信用を失うリスクがある
- 審査があるから必ず入居できるわけではないスクがある
『先行申し込み・先行契約の注意点・コツ』
「探し続けるように」
内見(or契約)するまでのあいだに、もっと良い物件が出現する可能性は充分にあります。
「本申込のつもりで」
大家からすれば「募集を一切ストップ」し他者からの問い合わせを断ってくれます。
「とりあえず取られたくないから」という気持ちで確保するのはやめましょう。
「基本は1件」
何件も申し込みしていたら「仮押さえ」と同じです。
信頼を失い、どの物件にも入居できなくなってしまうかもしれません。やめましょう。
「大家(or管理会社)の同意が必要」
この手続きは「大家(or管理会社)の同意がないと行えません。
「審査があるから必ず入居できるわけではない」
申し込み(確保)後、審査に入ります。
ここで落ちればその先に進むことはできないので、ご注意ください。
「同じ物件の別号室で内見可能な部屋がないか聞く」
同じ物件で別の部屋が内見できる可能性があります。(申し込み入ってる部屋でも)
設備などは大半が同じものなので、可能であれば見ておくようにしましょう。
「室内写真やGoogleストリートビューなどで、分かる範囲は確認する」
本申込のつもりで、とお話しました。
事前に調べられることは調べたうえで、申し込むようにしましょう。
「同じ広さ、似てる間取りの物件を内見してみる」
もし広さや間取りのイメージがあまり持てていないのであれば、
同じ広さ・似ている間取りのほかの物件を内見してみるようにしましょう。
「仮押さえの注意点・コツ」
「大家の気持ちを考えるように」
前述のとおり、大家からすれば「募集を一切ストップ」し他者からの問い合わせを断ってくれます。
「とりあえず取られたくないから」という気持ちで確保するのはやめましょう。
「信用を失うリスクがある」
同意なしでウソをついて申し込み(確保)するため
万一それが発覚すると、入居ができなくなる可能性が高いです。
もしその大家がたくさん物件を保有している不動産会社だった場合
今後一切、その会社が持っている物件に申し込みできなくなってしまうかもしれません。
また、法人名義で申し込みしている場合は
今後その法人名義での申し込み自体、すべて断られてしまう可能性もあります。
以上が、先行手続きの注意点とコツになります。
【まとめ】
以上、賃貸の「先行手続き」に関して説明させていただきました。
正直なところ、これを知っていれば良い物件を掴める可能性が劇的に上がります。
特に建築中の「新築物件」については
先行契約のリスクも少なく、王道の手法になっています。
むしろ、内見できるようになるまで待っていると
満室になってしまう可能性も高いです。
また、Googleストリートビュー、オンライン内見やVR内見など
ITサービスの進化により先行手続きや仮押さえの数は年々増加傾向にあります。
注意すべきことや、仮押さえについては倫理的にどうなの?ということもありますから、
悪用は厳禁。それぞれ自己責任で行うようにお願いしますね…!
(ちなみに筆者は仮押さえは推奨していません…)
それでは、あなたのお部屋探しが成功することを祈っています。
ではまた!